音楽とワインのマリアージュ♪南仏シャルドネ✖ラフマニノフ「ヴォカリーズ」

こんにちは。ビコーズワイン運営チームのいづみです。

みなさんは、ワインを飲むときにどんな音楽を聴いていますか?

実は、音楽とワインにも“相性”があるんです。
音楽の雰囲気に合わせてワインを選んでみると、いつもより少し特別な時間になることもあります。

このコラムでは、フルート奏者でもある私が、音楽とワインのマリアージュをご紹介していきます♪

ラフマニノフ「ヴォカリーズ」×南仏シャルドネ

今回ご紹介するのは、ラフマニノフの《ヴォカリーズ》。
切なくて、どこか哀愁のある旋律がとても印象的な曲です。

まずは聴いてみてください。

歌詞がないのに、ここまで気持ちが伝わってくるんだと、聴くたびに惹き込まれます。
静かに始まって、少しずつ心の奥に入ってくるような、旋律の美しさがあります。

合わせるワインは、白ワインのBecause, I’m Chardonnay from Southern France

やわらかな果実味となめらかな口当たり、そして穏やかに続く余韻。
そんな南フランスのシャルドネは、《ヴォカリーズ》の歌うような旋律に自然に重なるように感じました。

ヴォカリーズとは?

「ヴォカリーズ」とは、歌詞を使わず、「あ・い・う・え・お」のような母音だけで歌う歌唱法のことです。
歌詞がない分、旋律そのものの美しさや、声の響きがまっすぐ伝わってくるのが特徴です。

ラフマニノフの《ヴォカリーズ》は、1915年に作曲された歌曲集《14の歌曲 作品34》の最後を飾る第14曲です。
この作品も、歌詞を使わず、母音だけで旋律が歌われていきます。

元々、この歌曲集は《ヴォカリーズ》を除いた13曲で出版されていましたが、その後ラフマニノフがこの曲を最後に加え、《14の歌曲》として編成し直したそうです。
今では、この曲集の中でも特に有名で、人気の高い曲として知られています。

原曲はソプラノとピアノのために書かれましたが、後にラフマニノフ自身によってオーケストラ版も作られました。
さらに、ヴァイオリン、チェロ、フルートなど、さまざまな楽器でも演奏され、広く親しまれています。

同じ旋律でも、楽器が変わると少しずつ表情が変わるので、その違いを楽しめるのもこの曲の魅力です。

作曲家:ラフマニノフ

セルゲイ・ラフマニノフは、ロシアを代表する作曲家、ピアニスト、指揮者です。
美しい旋律と、深みのある響きを持つ作品を数多く残しています。

ラフマニノフは手がとても大きく、ピアノで13度の音程まで届いたとも言われています。
身長もかなり高く、198cmほどあったとも伝えられていて、そのスケールの大きさは人物像としても印象的です。

「ピアノ協奏曲第2番」のような情熱的な作品でもよく知られていますが、《ヴォカリーズ》ではまた少し違った魅力が感じられます。
言葉に頼らず、旋律だけで表現を伝えていくような音楽で、ラフマニノフらしい哀愁やロマンティックな響きがとても印象的です。

以前ご紹介した 、「ピアノ協奏曲第2番」 のコラムでもラフマニノフについて書いていますので、そちらもあわせてご覧ください♪

おすすめ動画🎥

まずは、原曲である“歌”の《ヴォカリーズ》をぜひ聴いてみてください。

声の響きだけでぐっと感情が伝わってきて、心が揺さぶられる感じです。
ことばの意味に頼らないと、旋律そのものの美しさがよりまっすぐ届いてくるように思います。

そして、器楽版もおすすめです♪

フルート奏者のCocomiさんと、ピアニストのニュウニュウさんによるライブ映像です。
メロディーを歌うフルートと、それをやさしく包み込むピアノとの掛け合いがとても美しく、この曲の魅力をあらためて感じられる演奏だと思います。


旋律の流れはもちろん、ふたりの呼吸がぴったり重なる感じや、音色で会話しているようなアンサンブルにもぜひ注目してみてください♪

南仏シャルドネとの相性は?

今回のマリアージュは、《ヴォカリーズ》のなめらかで切なく歌う旋律に、南フランスのシャルドネのやわらかな口当たりと、ゆっくり広がる味わいを重ねてみました。

南フランスのシャルドネは、穏やかな気候で育った、やわらかな酸味と熟れたフレーバーが魅力の白ワインです。
黄桃やグレープフルーツ、レモン、ローストアーモンドのような香りが感じられ、ほどよいミネラルと爽やかな余韻が広がります。

《ヴォカリーズ》は、旋律の美しさと切なさがまっすぐ心に届く曲。
演奏する側にとっても、長いフレーズをなめらかに歌えるかとても大切になります。

冒頭は、すでに流れている空気の中に、そっと旋律を奏でる感覚です。
その最初のひと息には、南フランスのシャルドネのやわらかな口当たりがよく合いました。
ふわっと自然に広がる感じが、この曲の始まりに重なります。

※以下、Cocomiさんの動画を元にご覧ください。

【1分52秒~】

伴奏のアルペジオに支えられながら、旋律は少しずつ表情を深めていきます。
このあたりでは、ぜひワインをひと口ふくんで、口の中でゆっくり味わいを広げながら聴いてみてください。
熟れた果実の風味や、やわらかな酸味が、この旋律に自然に寄り添ってくれるように感じられます。

【3分10秒~】

後半、気持ちが内側から静かに高まっていきます。
ここでは、アーモンドのような香りが、曲の深まりを引き立ててくれるように思いました。
余韻を残すようにゆっくり味わうことで、このワインのバランスのよさも、音楽の余韻も、よりきれいに感じられます。

そして最後。
静かに響きがほどけていくように終わります。
この終わり方が本当に美しくて、演奏するたびに、最後の音をどこまで残して、どう余韻へつなげるかを考えます。
その感じは、南フランスのシャルドネを飲み終えたあとに続く、穏やかでなめらかな余韻にも通じるように思いました。
ゆっくりと口の中に残る爽やかさや余韻をゆっくり味わってみると、このマリアージュの美しさがより深く感じられるように思います。

甘く切ない旋律が、静かに心に残るラフマニノフの《ヴォカリーズ》。
南仏シャルドネとともに、その静かな美しさをゆっくり味わってみてください🍷

(ビコーズワイン運営チーム 三浦いづみ)

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