音楽とワインのマリアージュ♪ 南仏カベルネ・ソーヴィニョン ✖ プーランク「愛の小径」

みなさんは、ワインを飲む時に聴きたい音楽はありますか?

音楽と相性の良いワインを合わせることで、より味わい深く楽しむことができると思います。
このコラムでは、フルート吹きの私が音楽とワインのマリアージュをご紹介します。

プーランク「愛の小径」 ×南仏カベルネ・ソーヴィニョン

今回は、プーランク作曲の「愛の小径」と、赤ワインの《Because, l’m Cabernet Sauvignon from  Southern France》をマリアージュしました。

まろやかな甘い果実、おだやかな酸味とスパイスを感じ、バランスが素晴らしいワインです。
ブラックチェリーやブラックベリー、ナツメグ、炭、鉛筆のような香りが楽しめます。

今回の曲は、愛の思い出をワルツのリズムに乗せて回想する切なく甘いラブソング。
甘い果実とスパイス感の両方を味わいながらマリアージュしてみたら、相性が良かったので選曲しました。

個人的にも好きな曲で自身のコンサートでも何度か演奏しています。
演奏時間は3分ほど、おしゃれな作風が特徴的なのでぜひ聴いてみてください♪

エスプリの作曲家:プーランク

フランシス・プーランク(1899-1963)は、フランスパリで生まれた作曲家です。

プーランクはピアニストでもあったので、多くのピアノ作品がありますが、歌曲、室内楽曲、合唱曲、オペラ、バレエ、管弦楽曲など幅広いジャンルの作品を残しました。

知的で都会的な作品を好んだことから「エスプリの作曲家」と称されていました。

愛の小径

「愛の小路」は、フランスの劇作家ジャン・アヌイの「レオカディア」の劇中歌(第3幕で歌われるワルツ)として作曲しました。
歌曲ですが、美しくキャッチーな旋律はピアノやフルート、チェロなど様々な楽器でも演奏されているほど親しまれています。

あらすじを知って聴くと、曲のファンになるかも!ぜひお読みいただいた後にマリアージュしてみてください。

ーー「レオカディア」物語のあらすじーー

とある国の王子アルベールは、ある日レオカディアという女性に出会い、一目ぼれの恋に落ちます。
これから始まる日々を想像する2人ですが、その思いもむなしく出会って3日後の夜、
レオカディアは事故により亡くなってしまいます。
悲しみにうちひしがれるアルベール王子。
王子の母の持つ城の中に、レオカディアと出会った時の風景を作り込み、
思い出の中にひきこもってしまいます。

それから2年経ったある日、母公はアマンダというレオカディアそっくりの娘を見つけ、
彼女に城の中で3日間、レオカディアのふりをするよう依頼します。

依頼を引き受けたアマンダは、アルベール王子のいる城に訪れます。
その中で歌われるのが、「愛の小径」です。

その後、アマンダ王子は、献身的なアマンダと接していくうちに、
レオカディアの死を受け入れてアマンダへの想いに気づき、愛するようになっていったのです・・・

今回の動画は、Cocomiさん(フルート)、佐藤晴真さん(チェロ)、髙木竜馬さん(ピアノ)による演奏です。収録場所は、豊洲のチームラボプラネッツ。アート空間での演奏をお楽しみください♪

当時、過ぎ去った愛の思い出を歌うこの曲は、観劇客の間でたちまち話題になり、「愛の小径」として独立して録音され、楽譜も出版されました。
以降、ピアノやチェロ、ヴァイオリンなどでも演奏され、愛され続けています。

歌曲もお楽しみください♪

南仏カベルネ・ソーヴィニョンとの相性は?

「やさしくスイート、 ひそかに刺激的」というキャッチフレーズの南仏カベルネ・ソーヴィニヨン。

曲(1,2番)の前半は短調で少し暗くメランコリックな気持ちから、後半は曲調が明るくなり悲しい思い出を刻みながらも前進していくところを表現しているのが、このワインとマッチしていると感じました。

曲の想いとワインの香りや味わいを感じながら飲んで聴いていただくと、より一層豊かなひと時になると思います。

知れば知るほどワインとクラシックはおもしろい!
ぜひ、南仏カベルネ・ソーヴィニヨンと一緒にお楽しみください♪

(ビコーズ運営スタッフ 三浦いづみ)

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