【ビコーズワイン 裏話 vol.6】 産地で味わうビコーズ〜カリフォルニア編〜

ワイン生産地としてのカリフォルニアとは

アメリカは世界一のワイン消費国であり、ワイン生産量も世界トップクラスです。
その中でワイン生産が最も盛んな州がカリフォルニア州。まさにアメリカワインの根幹を担う州と言えるでしょう。

18世紀頃にスペインの宣教師が、カリフォルニアでブドウ栽培を始め、ミサ用にワインを造ったのがワイン生産の始まりとされています。
その後カリフォルニアは19世紀の半ばのゴールドラッシュに合わせ人口が急増。それによりブドウ栽培も拡大し、ワインの生産量も増加します。
順調に見えるワイン産業でしたがアルコール犯罪の多発によって造られた禁酒法により1920年から1933年の13年間、ワインを含む酒類の製造が禁止された時期もありました。

その後禁酒法解禁後の1934年にはワイン生産者で組織される「ワイン・インスティテュート」が設立され、カリフォルニア大学デイヴィス校でブドウ栽培・ワイン醸造科が設けられるなど学問的にワインを研究できる環境が整っていきます。生産者と情報を共有していくことにより、ワイン産業の発展に今も大きく貢献しています。

そしてカリフォルニアワインを世界に知らしめた伝説的な出来事が1976年にフランス、パリで行われたフランスワインとカリフォルニアワインのブラインドテイスティング会です。

フランスワインは名だたるトップワインが出品されフランス人審査員のみで審査されたのにもかかわらず、赤ワインと白ワインの両方でカリフォルニアワインが1位を獲得します。
これは通称「パリスの審判」と呼ばれ、世界中にカリフォルニアワインの名が知れ渡ることになりました。

味わいの特徴を生み出す「オーク樽」とは?

カリフォルニアのワインの特徴といえば、樽感のあるリッチなスタイルです。
この樽感というのはワインを造った後にワインを熟成させるオーク樽によるものです。オーク樽は日本語で樫(かし)の木と訳されるそうですが、実際に使われているのはぶなの木だそうです。

このオーク樽で熟成させることで木に由来する香り要素、例えばバニラの香りを想起させる”ヴァニリン”などがワインに溶け出して風味になります。

ちなみにこの樽は内側をどのくらい焼くかによって、風味に変化が生じるのでこの「焼き加減」というのでも生産者のこだわりを見ることができます。

カリフォルニアで造られるビコーズワイン

ビコーズワインシリーズのカリフォルニアワインは現在3種類です!

I’m Chardonnay from California
太陽たっぷり、陽気でトロピカル

カリフォルニアワインの典型的なイメージというと、たっぷりとしたボリュームある果実味とバニラのような甘い樽の香りが挙げられます。カリフォルニアでは強い日差しを受けてぶどうが完熟するため、ワインはどっしりと飲みごたえのあるスタイルになります。

ビコーズも、カリフォルニアのシャルドネに期待するトロピカルな果物の香りや甘やかでボリュームある果実味を第一優先としつつ、その上で和食にも合うように酸味や旨味をほのかに感じる絶妙なバランスを狙っています。

I’m Cabernet Sauvignon from California
しっかり濃密、頼れるフルボディ

カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンの魅力は、ブラックチェリーなどの香りを持ったたっぷり豊かな果実味と、上質できめ細やかな口触りです。ビコーズでも大らかさのある濃密なワインを目指しました。注意したのは、タンニンによるえぐみや引き締め感が強すぎないこと、そして果実味がベタベタ甘くなりすぎないことの2点でした。

口に含むと、完熟しなければ得られない旨味あふれるぶどうのエキスを豊かに感じていただけるかと思います。

I’m Pinot Noir from California
やさしく熟した甘味に、去りぎわのいい酸味

気候に恵まれたカリフォルニアではぶどうが熟しすぎて濃く甘くなりすぎることが多いのですが、繊細なピノ・ノワールの上品でチャーミングな側面も表現したいと考えました。

カリフォルニアらしくグラスから溢れんばかりのたっぷりと熟した果実味がありながら、決してベタベタ甘いのではなく、綺麗な酸味と相まって上品な味わいにまとまっています。 

自然とグラスを重ねたくなるような理想的な甘味と酸味のバランスを追求した、ピノ・ノワール好きにはたまらない1本です。

Recommendおすすめ記事