音楽とワインのマリアージュ♪ 赤ワイン✖ 「新世界より」

こんにちは。ビコーズワイン運営チームのいづみです。

少しずつ春の気配を感じる季節になりました。
こんな時期は、音楽とワインでゆったり過ごす時間もいいですね♪

今回は、誰もが知っている名曲と赤ワインのマリアージュをご紹介します。
知っている曲だからこそ、改めてじっくり聴いてみると、これまでとは違う表情に出会えることがあります。

フルート奏者でもある私が、音楽とワインの魅力をお届けします♪

《交響曲第9番「新世界より」× 赤ワイン》

ドヴォルザーク作曲の交響曲第9番《新世界より》は、世界三大交響曲のひとつ。

三大交響曲といえば、ベートーヴェン《運命》、シューベルト《未完成》、そしてこの《新世界より》。

今回は、《新世界より》の中でも、特に有名な第2楽章と第4楽章を取り上げます。
この2つの楽章は雰囲気が大きく異なるため、「どちらも同じ曲だったの?」

思った方もいるかもしれませんが、実はしっかり関連性もあるんです!

合わせるワインも、それぞれ異なるものをマリアージュしていきます。

ぜひ最後まで読んでくださいね。

作曲者:ドヴォルザーク

アントニン・ドヴォルザーク(1841–1904)は、チェコを代表するロマン派の作曲家です。

ボヘミア地方の小さな村に生まれ、幼い頃から教会音楽や民族舞曲に親しみました。
地元の踊りや民謡の旋律は、のちの作品にも色濃く表れています。

若い頃はヴィオラ奏者として劇場オーケストラで演奏しながら作曲を続け、
ブラームスに才能を認められたことで国際的な評価を得るようになります。

民族色を大切にしながらも、一度聴いたら忘れられない旋律を書くことに長けていた彼は、“メロディー・メーカー”とも呼ばれる作曲家です。

《新世界より》とは?

「新世界」とは、当時のヨーロッパから見た「アメリカ」のこと。

ドヴォルザークは、51歳のときニューヨーク音楽院の院長に就任し、祖国を離れてアメリカへ渡ります。
その翌年に完成させたのが、この交響曲第9番です。

タイトルの「より」には、アメリカから祖国へ向けて、という意味を持っています。

この作品には、黒人霊歌やネイティブ・アメリカンの音楽から受けたインスピレーションが感じられます。けれど、決して“アメリカ風の音楽”ではありません。

ドヴォルザークはこう語っています。

「もしアメリカを見なければ、この交響曲を書くことはできなかっただろう。」

新しい土地での発見と、祖国チェコへの郷愁。
そのふたつが溶け合って生まれたのが、この名曲です。

南フランス/ピノ・ノワール × 第2楽章

▶第2楽章 :主題部分・抜粋

▶第2楽章 :オーケストラ版

まずは第2楽章〈Largo〉。
静かな和音の上に、イングリッシュホルンがあの有名な主題を奏でます。

どこか懐かしく、郷愁を誘う旋律。
このメロディを聴くと、小学校の放課後を思い出す方も多いのではないでしょうか。

合わせたのは《Because, I’m Pinot Noir from Southern France》🍷

まず、1口飲む前にワインの香りをゆっくりと味わってみてください。

ピノ・ノワールの甘酸っぱさが、チェコを想う郷愁と、
どこか学校の放課後の空気を思わせる感覚と重なりました。

スミレやハイビスカスの花の香り、ザクロやクランベリーの甘酸っぱさを感じる、華やかな味わい。

強く主張することなく、揺れている心にそっと寄り添うようなこのワインは、第2楽章の静かな余白と美しく重なります。

中間部ではテンポが少し動き、弦楽器の上に木管楽器が軽やかに旋律を重ねます。
そして後半、小節の終わりにフェルマータ付きの休符。これは、この残響を最後まで味わってほしい、というメッセージでもあります。

ここが最大の“余韻ポイント”。

音が止まり、空気だけが残る瞬間に、
ピノ・ノワールの繊細な余韻が合わさり、心地よいマリアージュを感じられました。

カリフォルニア/カベルネ・ソーヴィニヨン × 第4楽章

▶第4楽章 :オーケストラ版


▶第4楽章 :ピアノ4台での演奏!こちらも聴きごたえあります♪

続いて第4楽章〈Allegro con fuoco〉。

弦楽器から始まり、ホルンとトランペットが力強く主題を提示し、一気に前へ進むエネルギーに満ちた演奏です。

この部分は、映画『ジョーズ』のテーマに似ているので、「あ、この曲知ってる!」と思った方も多いのではないでしょうか?

展開部では、第1・第2・第3楽章の主題が断片的に現れてきます。
特にフルートとクラリネットが第2楽章の主題を演奏する部分(オーケストラ版の動画:5分02秒~)は、すぐわかると思うので、耳を澄まして聴いてみてくださいね。

ここは4楽章と絡みながら、メロディーが合体されているんです。
冒頭でお伝えした、「どちらも同じ曲なの?」が、違和感なく心地よくつながっているのです。

これは「循環形式」と呼ばれる手法で、交響曲全体をひとつにまとめ上げる重要な構造です。
丁寧にメロディーをつなげていくのは、さすが「メロディー・メーカー」のドヴォルザーク。

クライマックスは、第1楽章と第4楽章の第1主題が同時にスタートし、一気に駆け抜けたあと、
最後の終わり方も注目ポイントです。

音楽は「ジャン!」と強く断ち切られるのではなく、管楽器の余韻が静かに空間へ溶けていきます。

ここに合わせたのが、《Because, l’m Cabernet Sauvignon from California》🍷

ブラックベリーやブラックチェリーの濃密な果実味、モカやシガーの煙を思わせるスモーキーな香り。
フルボディの力強さと、4楽章全体のエネルギーに満ちた演奏。

最後、走り切ったあとの管楽器の余韻と、カベルネのなめらかに続く長い余韻がマッチして、グラスを置いたあとは深い満足感で心が満たされます。

文句なしのマリアージュです♪

音楽の表情が変われば、ワインも変わる

同じ《新世界より》でも、第2楽章と第4楽章では、音楽の表情は異なります。

音楽の場面に合わせてワインを選ぶことで、
聴く時間も、味わう時間も、より豊かなものになるはずです。

ぜひ、グラスを片手に《新世界より》を、じっくり味わってみてください♪

(ビコーズワイン運営チーム 三浦いづみ)

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