音楽とワインのマリアージュ♪ 南仏シャルドネ ✖ アイネ・クライネ・ナハトムジーク

こんにちは。ビコーズワイン運営チームのいづみです。

みなさんは、ワインを飲むときに、どんな音楽を聴きたくなりますか?
実は、音楽とワインにも相性があるんです。
音楽のテンポや雰囲気に合わせてワインを選ぶと、いつもの一杯がぐっと印象深くなることも。

このコラムでは、フルート奏者でもある私が音楽とワインのマリアージュをご紹介していきます♪

「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」× 南フランス/シャルドネ

今回はモーツァルト作曲「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」と白ワインの《Because, l’m Chardonnay from Southern France》をマリアージュしてみたいと思います。

Eine kleine Nachtmusik(アイネ・クライネ・ナハトムジーク)」。

呪文のようなタイトルですが、冒頭のいきいきした主題は誰もが聴いたことがある、数あるモーツァルトの名曲の一つです。

キャッチーで1度聴いたら忘れないメロディーなので、CMの替え歌としても有名です。ぱっと思い浮かんだ方はいらっしゃいますか?
そんな親しみやすく芸術的な作品です♪

天才音楽家:モーツァルト

みなさんは、モーツァルトは好きですか?
私はモーツァルトの曲が好きだったので、小学生の頃、モーツァルトの生涯を描いた映画「アマデウス(1984年)」を鑑賞しました。想像以上に子どもの私には強烈で、人の感情や嫉妬って大変だな…と心に刻まれた作品でした。

音楽家の中でも最高の天才と呼ばれる、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは、1756年にザルツブルクで生まれました。
ベートーヴェンやハイドンと並ぶ古典派音楽、ウィーン古典派を代表する1人です。

35歳という短命であったにも関わらず、626もの曲を作りました。残した名曲は、後のクラシック音楽の巨匠たちにも大きな影響を与え、現在でも愛されています。

モーツァルトは幼い頃から音楽の才能にあふれ、周りの人々を驚かせました。モーツァルトの天才エピソードは数知れず!まずは3歳でチェンバロを弾き、5歳で作曲した曲が残されています。

7歳のころにはヨーロッパの宮廷で、目隠しをしたままピアノを弾いたり、初見で難しい曲を演奏していたといいます。その才能を知った人から「神童」と呼ばれていたことで有名です。

モーツァルトは父親のレオポルトから音楽の英才教育を受けて育ち、6歳の時から父親に連れられて、フランス、イギリス、イタリアなどヨーロッパ各地へ何度も演奏旅行に出かけました。
35年の生涯のうち、10年以上も旅行で過ごしたといわれています。この演奏旅行によって、モーツァルトは世界的な知名度を獲得していきました。

25歳のころにウィーンへ移り住み、宮廷音楽家として作曲や演奏、レッスンを行い生計を立てるようになりました。

音楽家として大きな名声を得たモーツァルトでしたが、浪費癖があったこと、高給な仕事に恵まれなかったことで生活が困窮し、知人から借金を繰り返すようになります。晩年には病に臥せるようになり、35歳の若さで亡くなりました。

モーツァルトの最後の作品となった『レクイエム』には、不思議な逸話があります。
匿名の依頼主から作曲を依頼されたモーツァルトは、自分の死を予感させるこの曲に不安を覚えながらも作曲を進めました。実際には貴族からの依頼でしたが、この逸話は後世、モーツァルトの短い生涯と相まって、神秘的な雰囲気を出しています。
今度改めてマリアージュでご紹介したいと思います!

映画「アマデウス」でもこのシーンは特に印象深く、どんなに困難な状況でもひとときも休むことなく作曲を続けている姿が、天才モーツァルトの偉大さを感じさせました。

アイネ・クライネ・ナハトムジークとは?

このタイトルはドイツ語で「小さな夜の音楽」という意味があります。明るく華やかで優雅な旋律が特徴です。

また「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は「セレナーデ第13番 ト長調」と呼ばれることもあります。セレナーデとは、夜に男性が女性の家の窓辺に立って恋心を歌った歌を言います。

この曲は1787年、父親が亡くなった2か月後に作曲されました。
これはモーツァルトの代表的オペラ「ドン・ジョヴァンニ」の第2幕の作曲をしていた時期と重なります。また、前年には「フィガロの結婚」が大ヒットしています。

代表的な作品を次々と完成させていた時期ですね。

「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は全部で4楽章で構成されています。第1楽章が最も有名ですね♪
演奏時間は20分弱と聴きやすい長さでもあります。

ゲヴァントハウス弦楽四重奏団&シュテファン・アデルマン(コントラバス)の演奏をお聴きください♪

南仏シャルドネとの相性は?

今回は全4楽章の中でも最も有名な第1楽章をメインにマリアージュしたいと思います。
ワインは南フランス産のシャルドネを選びました。

南仏シャルドネは、レモン・黄桃・ローストアーモンドのような香りと、酸味と果実味のバランスがよく、エレガントな白ワインでです。

冒頭の第1主題は、テンポ感が軽快で明るく、跳ねるリズムが爽やかです。
中間部の優雅な旋律、第2主題の親しみやすさは、南仏シャルドネのエレガントでほどよい酸味と丸みのある果実味がフィットして、幅のある味わいに感じました。カジュアルだけど気品がある、そんな雰囲気を感じます。

第2楽章は少し切ない叙情を感じ、ロマンティックで穏やかです。
南仏シャルドネの黄桃やローストアーモンドの香りが曲の余韻とともにマッチしていて、ワインもどんどん進みます♪

全4楽章を通しても、南仏シャルドネはモーツァルトのエレガントな曲調に寄り添う1本だと思います。

みなさんも「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を聴きながら、南仏シャルドネとのマリアージュを体験してみてください♪

(ビコーズ運営スタッフ 三浦いづみ)

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