
こんにちは。ビコーズワイン運営チームのいづみです。
みなさんは、ワインを飲む時に聴きたい音楽はありますか?
音楽と相性の良いワインを合わせることで、より味わい深く楽しむことができると思います。
このコラムでは、フルート吹きの私が音楽とワインのマリアージュをご紹介します♪
ビゼー「カルメン」 × スペイン/モナストレル
今回は、ビゼー作曲のオペラ「カルメン」と赤ワイン《 Because, I’m Monastrell from Spain》をご紹介します。
オペラ史上もっとも有名な作品と言える「カルメン」は、ドラマチックで躍動感たっぷりな曲で、みなさんも1度は聴いたことがある旋律だと思います。
「カルメン」はフランス語で書かれた作品なのですが、舞台はスペイン南部のセビリアということで、合わせるワインは同じくスペイン産のモナストレルを選びました。
没後150年! 作曲家 ジョルジュ・ビゼー

ジョルジュ・ビゼーは、1838年フランスのパリに生まれ、19世紀に活躍した有名な作曲家の1人です。2025年は没後150年という節目の年にあたります。
幼少期は母からピアノを学んだビゼーは、ただちに音楽的才能を示し、難しい和声を分析するまでに至ります。そしてわずか9歳で名門パリ音楽院へ入学! 天才少年として早くから注目を集め、17歳で「交響曲ハ長調」を完成させました。
その後、34歳で「アルルの女」を作曲、36歳で「カルメン」を作曲、初演を行った3か月後に若くして亡くなりました。
ビゼーの最高傑作「カルメン」
世界で最も有名なオペラの一つ「カルメン」は、ビゼーが亡くなる36歳に作品が完成しました。
初演時の評価は芳しくありませんでしたが、翌年以降、各都市で次々と成功を収め、現在では不朽の名作オペラとして広く親しまれています。
物語は、自由を求めて生きる情熱的な女性カルメンと、彼女に魅了された男性との破滅的な愛を描いています。スペインの民族音楽を巧みに取り入れたダイナミックな音楽も、本作の大きな魅力のひとつです。
簡単なあらすじ
物語の舞台は、1820年頃のスペイン・セビリア。
タバコ工場で働くジプシーのカルメンは「ハバネラ」を歌って男たちを魅了します。しかし、衛兵の伍長ホセは、ミカエラという母親の決めた婚約者がいたため見向きもしなかったものの、ホセはカルメンに惹かれ始めていくのでした。
タバコ工場で喧嘩騒ぎが起きた時、捕らえられていたカルメンに誘惑され、ホセは彼女を逃してしまいます。
その後、花形闘牛士のエスカミーリョが現れ、カルメンに一目惚れします。
一カ月後、カルメンを逃がした罪で牢に入れられていたホセは、愛を告白し、ジプシーの仲間となります。ところがカルメンの心は、すでに闘牛士のエスカミーリョに移っていました。
一度は重病の母のために故郷に帰ったホセですが、カルメンのもとにホセが現れ、復縁を迫ります。
しかし、カルメンは全く相手にしません。
カルメンは「私はエスカミーリョを愛している」と言い、ホセからもらった指輪を投げ捨てます。
ホセは嫉妬に狂い、カルメンを短刀で刺し殺します。
ホセが「愛するカルメン!」と叫ぶ中で、オペラが終わります。
「カルメン」組曲
オペラの魅力を凝縮して編曲された「組曲」は、演奏会で人気のレパートリーとなっています。各幕への前奏曲を4つセットにした第1組曲と、オペラの中の有名な曲を管弦楽で演奏する第2組曲に編成されています。
今回は「カルメン」組曲を、NHK交響楽団の演奏と共にマリアージュをお楽しみください♪
モナストレルとの相性は?
今回合わせたビコーズのモナストレルは、太陽がふりそそぐ大地でのんびりと育った、果実味あふれるチャーミングな甘みがあり、プラムやジャムにオレガノ、ジビエのような香りが楽しめます。
1曲目「闘牛士」の勇壮なリズムと親しみやすいメロディが相性抜群だと感じました。
1度聴くと鼻歌でも出てきそうなほどのキャッチーで、気分もあがりますね!
特に、8分10秒~「アラゴネーズ 」は、パワフルでワイルド。スペインの民族音楽を随所に取り入れた劇的な旋律がモナストレルと合わせることによって、より味わい豊かになります。
14分30秒~「間奏曲」はガラッと変わり、フルートが奏でる優雅さと美しさが魅力的。
フルート吹きは1度は演奏したことがある有名な曲です。
この優しい旋律と、モナストレルのジビエや黒オリーブのような香りとの相性が気になりましたが、ジビエといってもクセのある強い香りではなく、味わい自体はとても優しいワインなので、ワインが寄り添ってくれるように感じ、とても良かったです。
ラスト26分16秒~「ロマの踊り」までモナストレルの余韻とともに最後まで楽しめました!
みなさんも「カルメン」を聴きながら、スペインのモナストレルとのマリアージュを体験してみてください♪
(ビコーズ運営スタッフ 三浦いづみ)